恋心
「なんか清原くん、イメージちょっと変わったかも」
「え?」
何だよいきなり。
イメージ変わったって?
だいたいどんなイメージもたれてんのかも分かんねーっつーの。
「いや、噂とか…色々あるじゃん?女関係派手とか」
「ふーん」
「でも、頼んでないのにチェーン直してくれたり、綺麗なハンカチ持ってたり…そういえば夏美が…あっ…」
「何?あいつ何か言ってた」
俺がそう言うと、彼女は少し戸惑いながらも口を開いた。
「前にね、清原くんが泣いてる迷子の男の子に声かけてた話を夏美から聞いたんだ。偶然ね、見かけたらしいんだけど」
「ふーん…」
そんなこともあったっけ…
「だから、何かイメージ変わった。根はいい人なんじゃない?清原くん」
彼女はそう言うと、
俺を見てニッコリ笑った。