恋心



こういう女もたまにはアリかも。





『あのさ、もしよかったらケータイの番号教えてくんない?』





何かふとそう思って、気付いたら口走ってしまった言葉。


でも、とんでもない言葉がいきなり俺に返ってきたんだ。






『あんたなんかに教えるわけないじゃない』


『へっ?』


『アタシ、あんたみたいなタラシでバカでチャラい男大っキライなの!!』


『はぁ?タラシで……バカ?』


『女の子泣かせてばっかりって有名だよ」


「は⁉泣かせてって…別に俺は…」


「女の子取っ替え引っ替えってタラシでチャラい男がすることでしょ?ってことでアタシ達には金輪際、もう声とかかけてこないでください、じゃ。行こう、春ちゃん』





そして言いたいことだけさっさと言うと、彼女達は足早に俺達の前から去っていった。






『ハハハッ!あんたみたいなチャラい男大っキライなの!だって』


『アタシ達にもう声かけてこないでください!だってさ!アハハハッ』





歩夢とテツが俺をからかうようにそう言って笑い声をあげる。





『つーか……マジありえねーんだけど』





なんなんだ今の女。


なんかマジで腹が立って。



笑いたいのに…笑えなかった。


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