恋心
「カラオケで会って?久々に見たらこいつが可愛いくなってて?メールしてみたらすぐ返してきて?」
「ちょっ、いきなり何なんだよ」
「釣りとか仕事が早いとか?もう一回つまんでやろうとか?」
「何だよマジで訳わかんねーこいつ」
俺の口から出る言葉に、永瀬は明らかに動揺していた。
そして、相原は呆然としていた。
「訳わかんねーのはテメーの方だろ」
「はぁ?」
永瀬は立ち上がり、近付く俺たちの距離。
「同じ女二回も傷つけるような真似すんじゃねーよ」
「はっ?俺は別に…」
「遊びは相手も遊びの奴としてくれます?本気の女を相手にする遊びはタチ悪いっすよ」
「……あー、マジ訳わかんねー。なっちゃん、帰るわ俺」
「えっ?先輩?」
足早に歩いていく永瀬。
だけど相原は、何故かそれを追いかけることはしなかった。