恋心
「ちょっと言い過ぎたんじゃない?夏美」
校庭を並んで歩いていると、隣で春ちゃんがクスッと笑った。
「えっ?何で?」
「いや、だってさ、初めて喋ったにしては、かーなりキツかったよ?」
春ちゃんの言葉に、ついさっきのことを思い出す。
「いいのいいの、あたし前からキライだったんだよね、清原大雅って」
あたしはそう言いながら、何故かはぁっとため息をついた。
言い過ぎ…た?
いや、そんなことない。
ああいうタイプには、誰かがガツンと言わなくちゃ。