恋心



「傘、使って」


「いいって、ダッシュで帰るし」


「でも濡れて風邪でもひいたら…おうちが困るでしょ?若菜ちゃんとか」


「……いや、大丈夫。お前の傘だし。お前がさして帰れ」



傘を押し付けてくる相原から逃げるように自転車にまたがると、俺はすぐに走り出した。



「じゃーな!」



そして雨の中、家路を急いだーーー。



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