恋心
「じゃあ、次のページいくぞー」
午後からの授業が始まり、先生が黒板に書いていく文字を頬杖をつきながらぼーっと見ていた。
「えっ?何言っちゃってんの、俺達別に付き合ってないじゃん」
コツコツ聞こえてくるチョークの音を聞きながら。
「修司があんたなんか本気で相手にするわけないでしょ?ちょっと魔がさした浮気、分かる?」
思い出す、あの日のこと。
「ごめん、そういうことだから」
そして、そう言って歩いていく…
先輩の後ろ姿。
バカだな…あたし。
あんな出来事、早く忘れなきゃ。
忘れなきゃ…