恋心


翌朝、すっかり元気になった俺はいつもよりも早く家を出た。


早く学校に行きたかった。



あいつに…
礼言わなきゃいけないしな。



だけど。



「えっ?休み?」


「うん、熱出てるんだって」



登校してすぐに隣のC組をのぞくと、春ちゃんが何も聞いてもいないのに親切にそう教えてくれた。



熱…

完全に俺のせいじゃん。



「あのさ、春ちゃん」


「ん?」


「あいつの連絡先…教えてくんないかな?」


「えーっ♪どうしてー?」



イタズラっぽく笑う春ちゃんに、珍しく俺はタジタジになっていた。



「熱出してるの多分俺のせいだから…」


「よしっ、分かった!ケータイ貸して?」



春ちゃんはそう言うと、俺が手渡したケータイを勝手に触って。


「完了ー♪」


そう言いながら返してくれた。




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