恋心
「お前、何なんだよさっきの」
「はい?」
「さっき、部屋にポテト運んできた時だよ」
「はい?あたし、何かしました?」
ムカつく、この女。
何の敬語だよ、嫌味ったらしい。
「笑ってただろ、こっち見て」
「はい?何のことですか?別にお客様のことなんて見てないですけど」
はぁーーーっ!?
「笑ったじゃねえか」
「だったら何なんですか?笑っちゃダメなんですか?」
「は?」
「そりゃ、笑っちゃいますよ、あんなことしてるの見ちゃったら」
…やっぱりそうか。
そうだろうと思った。
「あのな、俺は繋がれたから繋いでたわけ」
「別にそんなこと聞いてないんですけど」
「チッ」
つい舌打ちが出て。
「どいつもこいつも…女ってマジうぜーわ」
吐き捨てるように俺はそう言うと、部屋に戻ろうとした。