恋心
「アハハッ」
「お前ほんとお笑い番組好きだな」
俺のすぐあとに風呂に入った若菜は、髪も乾かさないままテレビを見て笑っていた。
「風邪ひくぞ?」
俺はその姿に半分呆れながらも、ソファーに寝転んで一緒にテレビを見てた。
ガチャ…
そして、しばらくして聞こえてきた音にすぐに体を起こして。
「ただいま」
そう言って帰ってきた親父に
「おかえり!お疲れ!」
そう声をかけて迎えた。
「はぁー、疲れた!ビールビール」
いつものごとく、帰ってきて早々キッチンに直行する親父。
「ダメ!先にお風呂入ってきてよねぇ」
そしたら、冷蔵庫を開けた親父をジロッと見ながら若菜がそう言った。
「あーっ!!!」
だけど、突然響いた叫び声。
「えっ!?どしたの、お父さん」
「親父、何⁉」
俺たちはビックリして。
思わず立ち上がっていた。