恋心



「はいはい」



酔っ払い相手に、

俺は適当にそう返事をした。




「でもさ、お父さん」

「ん?」


「お兄、遊んでても、毎日私とお父さんには美味しいご飯作ってくれるじゃん?」




えっ?何だよいきなり。




「あぁ、そうだな…毎日ちゃんと、ラップかけて置いてくれてるなぁ」


「遊んでても絶対、6時台には帰ってくるんだよ?」


「あぁ…そうなのか…」




親父も、なんかさっきの勢いなくなっちゃってるし。



「お兄、そういうしっかりしたとこあるのにね」


「まぁ…こいつには色々苦労かけてるからな…」




えっ、何この雰囲気。


やめてくれってマジ。




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