AngelStick -1-

 と、不意に志之居君が時計を見て立ち上がる。
「ゴメン、ちょっと今日はここまでで。行くトコあるから。」
「用事?」
「別にそんな大層なこと,まだしないんだけど。また気になることあったら言ってね。」
 志之居君が教室を出ていってから,ふと気がつく。
 ほとんどあたしの質問の答えが出てない。のらりくらりと逃げられてるような……
「ま,いずれね。」
 そう呟いて窓の外をのんびりと眺める――――ふと,視界の隅で何かが光った。
「え?」
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