君と桜の木の下で。
「どのくらいここにいる?」






帰り道、ナツ君に聞かれた。






「3日間くらいかな」






「どこか行くか?」






そう言われて、すぐに答えられない自分がいる。






そんな自分が嫌だ。






「まぁ、咲も久しぶりに帰ってきたし、ゆっくり里緒とかと遊びたいょな」






ナツ君は、にこっと笑って言った。






違うょ…。行きたいんだょ。






でもね、前みたいに接する自信がないんだ…。






それでナツ君を傷つけちゃうんじゃないかって…。






………ううん。






自分を守ってるだけ。






これ以上ナツ君といたら自分が自分じゃなくなるんじゃないかって…自分を守ってる。





最低だ…私…。





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