君と桜の木の下で。

新たな未来へ…

冬の寒さが気にならないくらいに、私はナツ君の言葉に集中した。






「………ごめんね。ナツ君…。」






私はそういうことしか言えなかった。





「何で謝るんだよ。」






ナツ君は消えそうな声でそう言った。






「私、弱くて…。強くなれなかった。近くにいなくて、不安で………。ごめんね。」






不安だったのは、私だけじゃないのに………。自分ばっかりで………本当にずるい、私………。






「謝らないでよ。咲と過ごした日々は俺にとって幸せなものだったんだからさ」






「ぅん…。私も、ナツ君を好きになってよかった。」





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