君と桜の木の下で。
ホイッスルで走り出した七瀬。




トップで借り物のカードを手にして開いた。




その瞬間、七瀬は顔色を変えて動かなくなった。





「ど、どうしたのかな?咲…。皆探しはじめたよ」





里緒は心配そうにつぶやいた。





「え〜っと…。七瀬さん?探しはじめてくれますか?」





司会の人が困ったように七瀬に問いかけた。





だけど七瀬は動かなかった。紙を見たまま泣きそうな表情をしていた。





七瀬が涙を出しそうになったとき、俺は走り出して




「っ…!も、森くん!?」





七瀬の手を握り走りはじめた。




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