灯火〜あなたがいた日々〜
第1章 湊
あの日、私はいつものように
昼食を買うため購買にいた。
いつも買う
お気に入りのパンを手に
人混みから
抜け出そうとしたとき
ードンッ
「痛っ!」
誰かがものすごい勢いで
ぶつかってきた。
「あっ、やっべぇ。
ごめんね、大丈夫?」
顔を上げると
明るい茶髪をツンツン立たせ
ダルダルの腰パンをし
たくさんのピアスをした男が
申し訳なさそうな顔で
私を見ていた。
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