オタク女とアナログ男
「と、なると何歳だ?
龍太郎兄さんの下?
俺より上…だよな?」
「えぇ、上よ?
貴方だって赤ちゃんの頃に会ってるのよ?
…お互い小さかったから覚えてないかもしれないわ〜!
私のオタク仲間よっ」
「はぁ…」
うふ、と楽しそうに笑う母を見て、なぜか納得。
オタク。
一度母がコスプレの大会に出るとかで連れていかれたが…
あの気迫には驚いた。
「…つまり、モテない」
「ちっがうわよー!
スッゴく可愛いから会社でも引っ張りだこらしいわよ?
そこにもう一人友達がいるから、よくメールで教えてくれるの」
くるくる回りながらご機嫌にストラップの沢山ついた携帯を弄る母。
…つまり、その娘さんの監視係がいると。
「にしてもそれならお見合いなんて必要じゃないだろ」
「もうっ、考えが甘いなぁ〜」