オタク女とアナログ男


「うふふ、筆が進みそうだわ…!
明日が楽しみね!
さぁ、貴方も明日に備えて早くねなさい!
寝坊なんて許さないからね!」

「…わかった、おやすみ」

「おやすみなさいっ」


ルンルンと鼻歌を歌いながらスキップで出ていった母。
…濃い。
慣れたとはいえやはり濃いものは濃い。



「ふぁ…
新しいメモ帳でも出すか…」


落ち着いたら眠くなってきた。
明日に備えて新しいメモ帳を用意し、布団に入る。


俺のメモ帳には種類がある。
電話番号や言葉等もあれば、人物像のもの。
相手との会話から聞けた好きな物や嫌いな物など、次に会う時に参考になりそうなものは基本全て書き記している。
…苦痛にはならない。
人間観察は習慣であり、趣味だから、な。



…寝よう、今日は疲れた。


 
 

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