オタク女とアナログ男
朝、俺は朝飯を用意していた。
母は寝坊。
全く、どうせ夜遅くまで起きていたのだろう。
母を起こし、飯を食べるとあの人はまた部屋に籠もった。
着替えだろうが、あの人は女性にしても確実に長い方だ。
「…相手は年上か。
合わせないとな」
俺も部屋に入り、服選び。
と、いっても制服だが。
相手がどんな年上か想像がつかないが、期待はしないでおこう。
崩れない制服に着替え、いつもの眼鏡を拭き、掛ける。
部屋を出ると母が待ち構えていた。
「ん〜ッ、格好良いわ!
流石私とパパの息子ね!」
「はいはい。
…母さん、今日は珍しく少し地味じゃないか?」
そう、母さんはどこに行くにもアレなのに、今日はフリルやリボンが少なかった。
「うふ、バカねぇ、目立つのは貴方達なのよ?
私だって考えてるわ」
「…そう、だな」