オタク女とアナログ男
それから暫くお母さんに色々なマナーを教わっていると、お母さんが私の後ろを見てニコッと微笑んだ。
「こっちよ、菜々子」
「ごめんなさい、待たせたかしらぁ?」
「いいえ、全然」
菜々子お姉様の声が聞こえ、振り向くとそこにはやはり菜々子お姉様のお姿。
そしてその隣に、どこか龍太郎お兄様の面影のある人がいた。
龍太郎お兄様とは違う、黒髪、黒縁眼鏡、ブレザー…
うっ、麗しいかな黒い君!!!
「久しぶりねぇ、元気だったぁ?」
「ハッ!
なっ、菜々子お姉様!
お久し振りです」
「うふふ、会えて嬉しいわぁ。
にしても可愛いわねぇ、後で写真、撮らせてね!」
「菜々子、後で一枚五百円で撮らせてあげるから、とりあえず座りなさい」
「うっ…
はぁい、さ、貴方も座りなさい」
「…失礼します」