オタク女とアナログ男
あ、困ってしまった。
これはこれで可愛いけど、あまり虐めると菜々子お姉様に怒られちゃうな…
「総司郎君、この話を聞いたのって何時ですか?」
「…昨日です」
「やっぱり。
私も昨日ですよ」
「え?」
ふふ、と笑うと総司郎君はぽかんとしてしまった。
普段クールな男の子のこの顔は得点が高いぞ!
写真撮りたかった!!!
「二人の気紛れだと思いますよ。
だから私も今日は良い経験…というか、こういう事って中々出来ないし、楽しめたらなって気持ちで来たんです」
これで総司郎君が本気でお見合いしてたら失礼な話だけど、そうじゃないから言える話。
「…そうだったんですか」
「はい、だからお互い気楽に。
総司郎君だって本気じゃないでしょう?
あ、どういう気持ちで来たんですか?」