オタク女とアナログ男
そのまま1人で二人の漫才を見ながらちびちびとお酒を口に運ぶ。
…総司郎君、なんだか弟みたいで可愛かったでござるなぁ。
大人らしく、リードしてあげたかったのだが最終的にエスコート…して下さるということで、鯉に夢中になってしまったりと甘えてしまったのは少し申し訳なかったかも知れぬ…
「むぅ…」
「ちょ、ミーコ?
寝ちゃダメよ?」
私がウトウトしていたのがわかったのか、楠木様に何か、写真みたいなものを売っていた亜美花様が慌てて近付いてきた。
「…総司郎君、龍太郎お兄様に似てて、正直重ねそうでした」
ピタッ、と二人の動きが止まった。
「でもやっぱり違って、あの時みたいなきゅんきゅんじゃなくて、もえもえで…」
「龍太郎お兄様って、前に言ってた初恋の?」
「はい、そーでございます…」
「…俺、そんな話聞いてないぞ?」