オタク女とアナログ男


少しムッとした顔で、楠木様が言う。


「お前にお兄様って呼ばれる奴がいるとか、知らねぇ」

「あれ、あの話しした時あんたいなかったっけ?」

「いなかった!」

「へ〜…
って、そんな嫉妬心剥き出しにしなくても…」


子供っぽいわよ?と笑う亜美花お姉様。
フンッと外方を向いてまた枝豆を食しだした楠木様に苦笑した後、私の所に近付いてきた。



「…小悪魔系妹で行ってきなさい!」

「むおっ、久しぶりれすねー!
小悪魔って、どんなのが良いんれすかね、隊長!?」

「押し倒しちゃえば良いのよ!
呼び方はそうね…おにいよ!
機嫌悪いから、イジメチャイナサイ!」

「いえっさー!」


立ち上がると一気に酔いが回ったのか、クラクラした。
フラフラしながら近付き、楠木様が上を向いたところで…



「おっにいー!」

「うわっ!?」

「やだ、ホントに押し倒した。
酔ってる時のコレも定番になってきたわねー…」


 
 
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