オタク女とアナログ男
アナログ男的感想
「ふぅ…」
「おい、総司?」
「はぁ…」
「おいコラ、無視か」
「いっ…なんだ、お前か」
「てめぇ、人の顔見てまたため息吐くったぁどういう事だ」
バンッと書類の束で頭を叩かれ、ハッとした。
…このやり取り何回目だったか。
「総司、お前最近やる気あんのか?」
こいつは副会長で同じ三年(で友人A=軽い男)の藤堂 一(トウドウ ハジメ)。
普段は立場が逆なんだが…
「何が」
「何が、じゃねぇよ。
仕事、全然捗ってねぇだろうか。
夢ですらお前よりやってんぞ」
「…悪い、すぐやる」
「またそれかよ…
ったく、俺ぁこんなキャラじゃねぇんだからな、お前がちゃんとやんねぇと俺が遊べねぇ」
「…あぁ」
…最近、考える事といえばあの人の事ばかりだ。
鞄からこの前書いたばかりのあの人の…
美琴さんのメモを出す。
一に見付からないよう(バレれば絶対に五月蝿い)机の陰で開くとひらりと写真が落ちた。
「やーっだ、何この美人!」
一よりやっかいな奴に見付かった…!