オタク女とアナログ男
「…これはダメだ、あ、これもダメだな。
これも…ダメだな、勿体ない」
「何だよそれ?」
大河はこそこそと写真を持って、なんか分けてる。
「お前に見せるのは勿体ない」
「ひでぇな!」
可愛い弟分に向かってなんて事言いやがるんだ!
「てか何、ベタ惚れなの?」
「…は!?
バカ言うなあいつは只の部下で只のオタク仲間で只の呑み仲間だ!」
「…何でそこツン?
とにかく見せろよっ」
「ちょっ、こら!」
バッと写真を奪い、大河から離れる。
少しの間追い掛けられていると大河は体力を無くし、へばった。
へっ、酒入ってるおっさんに負けるわけねぇだろ!
「どれどれ、…っと、は!?」
「…何だよ」
「………これ、」
総司の見合い相手の、あの、着物美人…!