オタク女とアナログ男
アナログ男の場合
「明日、貴方お見合いだから」
「…は?」
俺が今日あった出来事を日記に記していると、突然母親が来てそう告げられた。
「…何のつもり?」
「そ・の・ま・ま・よ!
何事も経験、でしょ?」
うふ、とふわふわのスカートを揺らしながら楽しそうに笑う母。
俺は、まだ高校生なんだが…まぁ、良いか。
「…で、いつなんだ?」
「あ・し・た!
制服で良いから、ビシッと決めるのよ?」
「明日だな、はいはい…」
鞄を取り出し手帳に記入。
明日の事だから忘れはしないが、振り返る事もあるだろう、していて損はない。
「…ねぇねぇ、携帯のスケジュール機能の使い方前に教えたばっかりよねぇ?」
「使い慣れていないものより手に馴染んでいる物の方が良いと、教わるのを拒んだ俺に、な」
「も〜っ、可愛くないんだからっ」