大嫌い・大嫌い・大嫌い、大好き

ひとことで言えば“シンプル”と表現すればいいだろか。


無駄がなくて、いろいろなものがありすぎるあたしの部屋とは全く違う。



あたしは要人先輩よりもした。だから、後輩。


要人先輩とはただのセフレで。



放課後に届いたメールで呼ばれた。


“今日来い”


要人先輩は一人暮らしなのであたしもよくこの部屋に来ていた。



「もう帰らなきゃ」

「なんで?」


「親が帰ってきそうなんで」


「別に気にすることないと思うけど」


「気にしますよ」



そう言ってベッドから起き上がると制服に手早く着替えて要人先輩の部屋をさっさと出た。


特に何も感じない。


きっと要人先輩も同じだと思う。


あたしは彼女ではないし、ただのセフレだから。



要人先輩との関係はまだ浅い。

知り合ったきっかけは、あたしが元彼の蓮(れん)に振られたことだった。


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