俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
長続きしないラブラブ
妙なところに感心してしまうも、他人事ではない。
なんせ仮にも彼氏❤なわけだし…。
……彼氏だってぇ~!
やだもう。なんかふとした瞬間に照れる。
「なに照れてんだよ気持ちわりぃな」
「翔くん…気持ち悪いって」
「ふんだ。あんなやつのこと考えてる悠由は嫌いだ」
「ありがとう」
「ああっ! 嘘っ、嘘!」
ふふ…。面白い。
翔くんてこんなキャラだっけ?
なんかこう……もっとなよなよしたイメージだったけど。
ま、それも十年前の話だもんね…。
「そういうわけであたし帰るね」
「一緒に帰んないのー? あ、先輩が迎えに来るとか」
「ううんお買いものして帰る」
せめてこっちにいる間くらい、栄養満点のご飯食べてほしいもんね。
……なんかあたし、先輩の食事の心配ばっかしてる気がする。
いいのこれ。彼女としてこれでいいの?
自問自答しながらあれこれ野菜を買い込んで、直接先輩の家に向かった。