俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
しばらくの機械音のあと、「先輩っっ❤❤」…となんとも嬉しそうな声色が耳に直接飛び込んできた。
「今家?」
『はい♪』
「そっか」
…可愛いやつ…。
『先輩はどこにいるの?』
「家……の外」
『の……外…?』
ハテナマークを浮かべて首を傾げる悠由の姿が目に浮かぶよう。
思わず含み笑いをこぼしかけた。
『あ、そーだ。杏子と美紅ちゃんとおんなじクラスになれたんですよ』
杏子と美紅ちゃん…。
ああ、あの二人か。
どっちか知らねぇがずいぶんと気の強い…悠由の姉みたいになってるの。
へー…ふーん。
あれなら安心できそうだ。
変な虫が寄りついても追い払ってくれそうだしな。
『あ、それに翔くんも』
「……」
……さっそく変な虫ついてんじゃねぇか。