俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
こっちも変わらず
―――……
「澤村さん」
「…はい?」
「好きでした」
「……」
…………?
「それでは」
「……」
…………なに今の。
―遡ること五分。
いつものよーに杏子達に囲まれて外も見えない状態だったあたしに、もんのすごい形相の杏子をものともしない無謀な方が現れた。
「澤村さんちょっといい?」
という一言と共に。
実はこれ、本日二回目だったので少し躊躇したものの、あんまりに真剣な顔だからつい付いて行ってしまった。
そしたらこれ。
この状況。
好き……でしたって。
しかももう行っちゃったよ。
ていうか誰だっけ。
同級生らしいってことはわかるんだけど…。