俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
「俺は龍樹の親・友・の! 久遠薫」
わざわざ必要ないところを強調して言う薫に睨みを利かせる。
「薫てめぇ誰が親友だコラ。いい加減はっ倒すぞ」
「やだん。りゅうくん怖いっ」
…の野郎…。
てめぇにゃそう呼ばれたかねーよ。
「なんだー仲良いんじゃない」
「名前で呼び合うようなのがいたんだな」
…こいつら人をなんだと思ってんだ。
「…しかしキミこういうの興味あったの?」
「あるわけねぇだろが」
「ひっ……す、すみますぇんっ」
今思えばあんなのについ乗せられた俺は……馬鹿だな…。
悠由は教えろ教えろとうるさいが、あんなの絶対に言えるわけがない。
「二度と引っかかってたまるか」
「引っかかったんだ…」
「ハメられたんだ…」
「ノせられたんだ…」
……。
マジでうぜぇ。