俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
「ヘイヘイヘイそこのイカス兄ちゃ~ん?」
「あ"あ"?」
「ヒイッ……!!」
ものすごくムカつく喋りで近寄ってくる怪しげな格好したおっさん。
虫の居所が最高に悪い俺は、誰かも確かめずに睨みつけた。
「…………てめぇ…」
その顔は一番見たくない、でもある意味で一番会いたかった奴。
この野郎…よくものこのこと…。
「コロす」
「わーーっ! ままま待て待て待て! 確かに怪しいけど関係ない人を殺めてはならんぞ龍樹よ!」
「関係ない? 関係ないだと?」
こいつがすべての発端じゃねぇか。
このうさんくせぇカメラマン…!
「オウ! キミがかっちょいーから売り上げアップアップだよ~♪センキュウ!」
「え…なにこの人」
「へ? まさかこれ? そのカメラマン…」
この間にも増してアブなくなっている。
どうやら浮かれているらしいが…。
「ちょっと顔貸せやてめぇ、あ"あ"?」
「…どこぞのヤンキーになってんぞ」