俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
――龍樹サイド――
「早まるなーッ! 早まるな龍樹ーッ!」
「コロす」
「おおおおち、おち、落ち着いて!?」
落ち着けだと?
これが落ち着いていられるか。
また勝手な真似しさらしやがってあの野郎…!
「とにかく一度冷静になろう。それからどうやってヤるか考えよーよ」
「……友香、あんたって酷な子ね」
「ん?」
ニコニコしている丘田が持っているのは例の雑誌。
そして開かれたページには……。
『街のイケメン、鮮烈のデビュー!
六月一日発売の当誌を見逃すなッ!』
……と、先手を打った予告がされていた。
「…あの親仁相当死にたいと見える」
「どこぞの時代劇になってんぞ」