俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
台風の目現る
ぷんぷん怒って(自分なりに)早足で歩いていくのに、なぜか杏子達は隣で喋りながら歩いている。
……早足のつもりなの、これでもっ!
「……笑うの我慢しなくたっていいもん」
「あっはっはっはっは」
「なにがおかしいのよぉ!」
「あんたが我慢しなくていいって言ったんじゃない」
「……」
あたし…杏子ってきらいよ。
「へえ」
「きゃんっ。うそです~!」
「あらそーお?」
……くっ。
先輩の次に敵わない。
靴を履いて、待ってくれてる美紅ちゃんのもとに走る。
「よー悠由。待ってたぜ~」
「翔くん。待ってたの?」
「おうっ。待ってたんだ」
「そおなの…待ってたの」
「おうっ。待ってたんだ」
「…あんたらくどいわよ」
ごめん。