俺様狼と子猫少女の秘密の時間③
あ…でも今先輩はいないはずなんだから…。
杏子のとこにーとかでも疑われ…ない……んでは?
「電話してきます電話!」
杏子と那智兄に…。よしっ。
―数分後、最初からわかってたらしい杏子はからかいながらも了承してくれ…那智兄はあっさりと騙さ…許可してくれた。
「もお…杏子も美紅ちゃんも」
あたしが先輩に拉致されたとき、もう正体を分かってたんだわ。
それでのんきに手なんて振って…。
「おい。一人でなにやってんだ? …アホだな相変わらず」
「いえ、別になにもしてな…って失礼なッ」
相変わらずて!!
あほって!!
むう。やっぱり先輩なんてきらいだいっ。
「っん…!? き、きゅうになに…」
「……きらい?」
「……」
黙り込むあたしを見て、くすくす笑う。
「お前は俺を嫌いにはなれねぇの。一生」
「…!」
……きゅん…❤
そのとおりで…。ばれてる。