僕と黒猫が奏でる音楽
01:黒猫の居場所
凍えそうなくらい冷たい風が吹く真冬の路上に響き渡る歌声。
いつかは誰かの目の止まると信じて上京して、路上ライブ、オーディションやら試してみるがどれも甘くはなかった。
いつまでも夢を追いかけ続けると言うのはかっこいいが、俺ももうすぐ21歳いつまでも親のスネばかりかじってはいられないし、早く安心させてやりたい。
だけど、諦められないんだ。小さいころからの夢だったミュージシャンを。
好きなことやって食って行ける奴なんてほんのわずか。
俺はそのわずかに入ってやりたいんだ。
そのためのは必死の努力が必要。
俺は必死にやってきた。
必死に活動して、必死に歌った。
だけど、世間は誰ひとりとして俺をみてはくれない…。