貴方のために

20時をすぎて

携帯がピンクに光った。


―つばさだ。


いつもなら踊る心も

今日は沈んだまま。


「…もしもし」

『電話に出れなくてごめん。急に仕事が入ったんだ。』


やっぱり…。

安堵と悲しい気持ちが
同時に込み上げる。


「そっか…つばさ。今日何の日か分かる?」


この質問は

私の賭けだった。


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