教授×モデル
最近、先輩とはあまり連絡は取っていない。


忙しいのかもしれない。


だから、むやみにこちらからメールとかは何かしにくい…


だから余計不安。


ある日、モデルの方の先輩から言われた。



「あんたの彼氏、あたしのモノになったから。」


「は?」


信じられなかった。

信じたくなかった。



家に帰りつくやいなや、先輩に電話した。


「もしもし…」


「先輩っ…!…お久しぶり…です。」


「久しぶり」


…何か、冷たくない?
気のせい?


「あの…、先輩。私のモデルの先輩と付き合ってるんですか?」


直球でいきなり聞いた。

嘘だよって言って、先輩。
麻柚だけって言って。
お願い。




「…うん。」




は?



「本気…ですか?」


「…本当だよ。本気で好きだし。だから…」


「そんな…っ」


嘘だよって言って欲しかった。
否定して欲しかった。


「別れよ」


「……。」


何も言えなかった。
頭が真っ白。


言いようのない怒りがこみ上げてきた。


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