結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
 「各部署で人数の点呼と部屋割りを通達しないとな」


 神さんはケータイで各部署のお偉方にメールを一斉送信。
 社長となると色々とやることがあるんだ…。


 リゾート気分ばかりに浸っている場合ではない。


 私たちの部屋はいちばん最上階の見晴らしの良い部屋。
 軽井沢の美しい山々が地平線の彼方に聳える。


 そして施設の全景を見ることも出来た。
 テニスコートにゴルフ場、プールのクアハウス…バーベキュー場まであった。


 「夜はあそこでバーベキューだ」


 「……へぇ~っ」

 バルコニーに出て…景色を見ていた私のそばに神さんが立つ。


 少し触れた腕が…熱を帯びた。


 「俺はゴルフに行く…お前は…津村と軽井沢を散策して来るといい」
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