結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
私の中で芽生えた命はこの世界の光を見ずに散って行った。どうせ…この世界
は腐っている。何も見ずに分からずに散って正解だと思う。
私は17歳で既に…夢も希望もなかった。唯、ガッコに行って適当に勉強をし
て家に帰って、偽りの家族の中で…精一杯…幸せそうな演技をする。
そして、お母さんに内緒であの人に抱かれる。
すべてがイヤだった。
この日常を壊したいと思っていた。
新しい家族を迎え…いっそう、その思いは募った。
でも…彼と出会い…私の絶望に囚われた心が一変した…。
彼の存在はとてもとても大きくて…私を陽だまりみたいに暖かく包んでくれた。