結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
Act3 新人キャバ嬢 ツバキ
 春休みとあって私は


 『友達の家に泊まる』と嘘のメール。



 母は『了解』と咎めることことなく…鵜呑み。



 寂しいと思いながらもあの家にはもう戻りたくなかった。私は…如月さんから
貰った2万円でネットカフェに泊まる。



 個室で隣の部屋とは壁で隔てられているが…マウスのクリックする音が時折漏れて来る。



 お母さんと二人暮らしの時が懐かしい。夜はいつも一人で孤独だったけど…お
母さんにとって私だけが家族で、私だけを大切にしてくれた。



 でも今はお母さんにとって私はいちばんでない。

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