結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
 「……若菜…俺は社長様ではなくなるかもしれない」


 「え……!?」


 神さん…会社辞めるの?
 辞めさせられるの??


 「…それでも…いいか?普通の如月神になってしまっても…」


 神さんは碧い瞳で私をジッと見つめた。


 そして握った指をいっそ絡め…私の手をギュッと握る。


 「うん……私たちは…ともに歩むことをキメたんだから…私はこの手を絶対に離さない」


 「若菜……」


 「!!?」


 神さんは私の右頬に手を掛ける。


 冬の外気に晒され冷たくなった頬に神さんの温かい手が触れる。
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