結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
「……」
俺は部屋で徳川会長を一人で待つ。
「……おお~っ。すまんすまん…道が混んでいたし…色々とあってな~」
徳川会長はゆうに20分も遅刻。
「!?」
その上…何故か…隣には若菜ちゃんの義父の古橋氏と若くキレイな女性。
女性は俺と目を合わせて…微笑みかける。
「待ったか??神君」
「いえ…」
若菜ちゃんの義父の古橋氏は徳川家の顧問弁護士の一人だった。
俺の目の前に…3人が座った。
「古橋君も仕事の関係で急だが…同席することになった」
「そうですか…」
「よろしくお願いします…如月社長」
髪をキッチリとポマードで固め、昔はモテていました!と言わんばかりの
端正な顔立ちの親父。
義理の娘に…手を出すとは…不届きな男だ…。
「よろしく」
俺は愛想のない挨拶を返す。