結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
 20階建ての自社ビルを見上げる。


 社長室は最上階の場所に位置。


 空にたなびく白い飛行機雲。

 俺の瞳のように空は碧い……。



 俺は…綿菓子のように…フワフワと浮かぶ雲が羨ましい。


 何の柵もなく自由に…空に漂っていられるから。


 色んなモノを抱えているから…時々…そう思う。



 一度は如月家を出て…アメリカに留学した俺。


 あの事件の…こともあったが…。


 俺は…富や名誉…地位よりも…違うモノを求めて母さんの故郷に渡った。



 決して、今の生活がイヤなわけではない。


 社長業はとっても遣り甲斐ある仕事だ。




 でも…抱えるモノに…押し潰されそうになる時がある……。
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