結婚契約~私の旦那さまは碧い瞳の社長様~《完》
既に…神さんの名前はサインされていた。
印鑑もボールペンも用意されている。
「……不思議なもんだ…こんな紙で…結婚がカンタンに出来るんだから」
私も神さんと同じコトを思っていた。
「……世間的には…夫婦…でも…契約通りでいい」
「え、あ……」
私たちは一緒に住んでもう2週間…。
神さんは私に手を出そうとはしなかった。
互いの利益だけで…成り立つ結婚。
私は本当に利用されているだけ……。
私もサインした。
私も…神さんを利用しているだけ…でも現実が…私の心を突き動かしていた。