My Romeo & Your Juliet 【完】
「本当にすみませんでした…」

あたしが言わないといけないのは、それだけだろうか。

自分でもわかってるのに、それ以上のことは言えない。



「いや…」

あたしに先輩の表情は見えない。

そう答えて、黙り込んでしまった。

いっそのこと、あたしを怒鳴りつけてほしい。

それか、『お前は俺のこと好きなのか』って軽く笑い飛ばしてほしい。



「あたし…」

どうして、あんなこと言ってしまったんだろう…

上手い言い訳が思いつかない。

先輩とあたしの間の重い沈黙が苦しい。

あたしはうつむいたまま、唇をかみしめた。
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