chocolate―泣き虫girlとクールboy―
あれ…?



「およ?大谷もいるじゃん。なんか意外~」



私の視線に気づいたのか、後ろから凛ちゃんが覗いた。




大谷くんは隅っこで一人、眠そうにしている。




「悟は俺が無理やり誘ったんだよ。あいつも独り身だし♪」




そういえば川上くんも大谷くんと同じサッカー部だし、仲いいのかな?





すると凛ちゃんの顔が私の耳元に近づいてきた。



「ねぇ、千里。大谷の隣に行っちゃえば?」



「えっ!?」


私は思わず、大きな声を出してしまった。



幸い、周りの音のほうが大きくてみんなには聞こえなかったみたい。




凛ちゃんは面白そうにニヤッと笑った。


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