chocolate―泣き虫girlとクールboy―
「だって昨日いろいろ話せたんだし、千里もお礼言いたいでしょ?」



「そ、それは・・・・」



そりゃあ昨日は、話も聞いてくれたしお礼は言いたいけど…




「ほら、行っておいで」



ドンっと背中を押されて私は大谷くんの前に出てしまった。




あっ…えっと・・・












「・・・・なにしてんの?」



どうしようかとオロオロしていたら大谷くんが少し目を開けた。




「あっ、あの…隣に座ってもいい…?」



「・・・座れば」


そう言って大谷くんはまた目をつぶってしまった。




凛ちゃんに救いの手を求めようとしたけど、凛ちゃんはすでに周りの人とカラオケで盛り上がって私のことなんて見向きもしない。



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