chocolate―泣き虫girlとクールboy―
私がニコッと笑うと大谷くんはまた目をつぶってしまった。




「ちーさと!歌わないの~?」


ノリノリの凛ちゃんがマイクを持って私の前に来た。




「うん。私はとばしてて」



人前で歌うのはあんまり得意じゃない。


他の人が歌ってるのを聞いているほうが楽しいし。




凛ちゃんは再び歌いに行った。




私は隣で寝ている大谷くんの顔をこっそり見た。



男の子に対して失礼かもしれないけど、綺麗な横顔。



わぁ~…大谷くんのまつ毛長いなぁ。




少し笑ってしまった。










「なに?」



私の声に気付いたのか、少し不機嫌そうに大谷くんが私を見ている。




あっ…ι


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