chocolate―泣き虫girlとクールboy―
私は大谷くんの隣に立った。



でも無言のままも、少しつらい。





「あ、あの…本当に送ってもらってよかったのかな?」



大谷くん、もっといたかったのかもしれなかったのに…





「あぁ。俺、あーいうの苦手だし」


大谷くんは無表情のまま。




さっきは少し笑ってくれて近づけたと思ったのに…




さっき不意に見せてくれた笑った顔が頭から離れない。




どうしたら、もう1度笑ってくれるんだろう…?



あっ!



私はあることを思いだした。





「お、大谷くん!」



「なに?」



私は少し歩くペースを落とした。


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