chocolate―泣き虫girlとクールboy―
視線が外せれない。



どこからどう見てもお似合いのカップル。


私には到底、無理な話。





流れそうな涙をグッとこらえた。



こんなところで泣いちゃダメ。




手の甲を唇にあてた。




泣いちゃ・・・










“グイッ”



涙をこらえていると大谷くんがいきなり私の片方の手を引っ張って早歩き出した。





「おっ、大谷くん!?」



大谷くんは振り向かず、ただ
どこかに歩いていく。




どうしたんだろう?急に・・・














大谷くんは人気のない場所で立ち止った。



「お…大谷くん?どうしたの?」


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